的山大島の位置です。行政単位で見ると数年前まで大島村として長崎県最後の村でしたが、いまは平戸市になっています。定期船は現在、的山港にしか出入りしていません。的山と神浦の距離は5キロ程、移動をどうしようか当日まで決めかねていました。
滞在できる時間は3時間を少し切るくらい。島にタクシーはなく、公営ミニバスが船の出入りにあわせて走っていますが、余裕をもったダイヤで組まれており、旅人が2集落をきちんと見てまわるには無理があります。
レンタサイクルもあるようですが、当日まで詳しいことを確認できていませんでした。それに観光地といいがたい場所で、よりによって正月三が日の訪問、さらにそのうえ当日いきなりとどうも雲行きが妖しい条件が揃っています。
そうこうしているうちに出向時間が近づき、考えがまとまらないまま船へ乗り込みます。すると船の乗船口近くに、島のレンタサイクルの案内が貼られていました。連絡先電話が固定と携帯が記載。乗船早々まずは固定へかけてみます。やっぱりてな感じでつながりません。正月だもんなー、休んでても仕方ないよなー。でももしかしてで、一縷の望みをもって携帯に粘り強くかけてみます。コール音待つこと1分くらい、少し戸惑いがちな口調で「もしもし」と出ていただけました。事情を説明したところ、到着時間にあわせて電動自転車を用意して待っていてくれるとのこと。ヤッターと、多分休みなのに申し訳ないなーの気持ちが半々。結局、ご厚意に甘えましたが・・・。
島人の深き人情が沁みます。本当にお世話になりありがとうございました。
自然、集落、そしてそこで生活されている人達とその文化。触れれば触れるほど心が浄化されます。時に島旅、わたしにとってこれからも必須です。
的山大島を後にしてからは、30年ぶりに平戸市街をぶらぶら。たびら平戸口からMR乗車で松浦駅下車。そこで地元魚を目当てに夕食。正月で名物の鯖も鯵もなく、ひらすやったらあるよとのことでこちらを刺身でいただきました。聞きなれない魚でしたがじつにうまかった。港町の底力でしょうか。
そして宿泊の伊万里入り。ホテルに荷物を置いて、MR乗り残しの伊万里-有田を夜汽車行しMR完鉄!1日乗車券万歳!
でいよいよ本日最後の〆とばかり、北部九州地元ラーメンチェーン店「筑豊ラーメン山小屋」で、温かうまいを1杯いただいてお終いです。
あっそうそう、本当は平戸で海鮮ちゃんぽんも食べたかった!以前北白川にその名も「平戸」、母娘2人で切り盛りする海鮮ちゃんぽん屋がありました。その味に誘われ何度か通ったことがあります。いまは親子とも地元に戻られ、その味をお披露目されているようです。お母さんはたびら平戸口駅構内に店を構えておられます。ただ正月三が日に来てもダメでしょ、わかっていたけど・・・日程的にここしか無理だったんだよねー。いつの日にかまた、それまで忘れえぬあの味をつくり続けていてください。よろしくお願いします。 y.terai