木曽御岳山からの帰り行程は、飛騨街道宿場町萩原から馬瀬川沿いに巨石群をチラ見して、宿場町風情とそれ以上に昭和風情を楽しめる街・金山で筋骨めぐりをしてきました。
筋骨とは民家のすき間に張り巡らされた細い路地のこと。それとセットであちこちに生活用水としていまでも使われている共同清水なんかもあり昭和風情満載です。
街道沿いのお家の裏にまわると、写真のように水路が流れそれと並んで路地(筋骨)が続いています。そしてさらにその水路と路地(筋骨)の真上に土地を有効活用すべくなのかマジソン群の橋のような空中小屋が設置されているんです。なので大人がこの路地を通る時は頭上注意でところどころ背をかがめながら進まなければいけません。こんな景色がこの路地(筋骨)では数軒連なり、建物が途切れたところには共同清水があったりしてとてもわたしの琴線に触れてしまいました。他にもとうの昔に廃業された銭湯が開放されていたり、懐かしい感じのドライブイン風レストランで食事できたりと昭和高度成長期に生まれ育ったわたしには瞳ウルウルその風情にどっぷり浸かれる比類なき希少性の高い街でした。
しかし筋骨上に浮いているような空中小屋建物群はどれもかなり老朽化しておりいつまでこの風景が残されるかと気を揉んでしまいます。よそ者ながらこの風景がこの先も守られていくことを期待せずにいられません。 y.terai